How to Use NeoSERA
NeoSERA®は、当初から細胞培養を必要とする医薬品・再生医療等製品への使用を考慮した、従来のウシ胎児血清(FBS)を代替する細胞培養用添加剤です。NeoSERA®は、成牛の多血小板血漿・血小板溶解物を原料としていることから、増殖因子・サイトカインを豊富に含有しており、間葉系幹細胞(MSC)をはじめとする様々な研究・臨床・産業向け細胞の培養に使用できます。
使用用途
従来のFBSと同様、基礎培地への添加剤(~10%)として細胞培養に使用ください。
※NeoSERA®は研究用として販売しております。動物由来原料であることによるウイルス及びその他感染性因子による潜在的危険性を認識し、購入者の責任の下で使用してください。
※製造元の承認を得ずにNeoSERA®の再販・譲渡、再販・譲渡のための改変、商用製品の製造、ヒト・動物の医薬品・再生医療用途に使用することは禁止されています。
重要
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NeoSERA®は解凍により沈殿物が析出することがありますが、製品の品質には問題ございません。
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FBSからNeoSERA®へ変更する場合、3継代程度の馴化操作を行ってください。具体的には、①FBSからNeoSERA®に変更し3継代維持する、②FBSとNeoSERA®の混合比率を3継代の間に75%:25%→50%:50%→25%:75%と段階的に変化させる、といった方法を細胞の性質により選択してください。可能であれば、初代培養からのNeoSERA®使用を推奨します。
間葉系幹細胞(MSC)の培養
培地:基礎培地(α-MEM with L-Glutamine and Nucleosides等)+~10% NeoSERA®
培養容器:一般的な組織培養用のデッシュ・フラスコ
培養用機器:CO2インキュベーター(37℃、5%CO2)
培養の手順
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NeoSERA®の解凍:2~8℃でゆるやかに解凍することを推奨しますが、やむを得ない場合は室温~37℃で解凍することもできます。
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沈殿物の除去:NeoSERA®の解凍により沈殿物が生じた場合、遠心あるいは0.22µmフィルター操作により除去してください。
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培地調製:α-MEM with L-Glutamine and Nucleosidesに~10% NeoSERA®の添加を推奨します。使用前に室温~37℃に暖めてください。
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細胞播種:組織培養用のデッシュ・フラスコに3~6×10^3/cm^2の密度での播種を推奨します。
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細胞継代:PBSにて洗浄後、細胞分散用酵素溶液としてトリプシン/EDTA溶液にて浮遊させ、遠沈操作の後、継代してください。FBSと比較し、短時間で細胞が浮遊します。
◯NeoSERA®は下記のMSCにて優れた増殖性が確認されています。
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ヒト骨髄由来MSC
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ヒト脂肪組織由来MSC
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ヒト臍帯由来MSC
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ヒト羊膜由来MSC
保存
NeoSERA®は使用直前まで凍結保存が理想です。保存は-20℃以下でお願いします。解凍は2~8℃を推奨しますが、やむを得ない場合は室温~37℃で実施し、できるだけ当日中に使用か、再度-20℃以下にて分注保存ください。なお、凍結・解凍の繰り返しは避けてください。